北海道と本州・青森県を繋ぐ全長53.85キロメートルの世界で2番目に長い、海底トンネル「青函トンネル」の本州側の緊急時の避難場所で、北海道新幹線開通前には海底駅があった場所をご存じですか?
青函トンネル開通後に海底駅「竜飛海底駅」が作られ、イベント会場として使用されていましたが、北海道新幹線工事開始により廃止されてしまいました。
ただし緊急時の避難場所としての機能を維持するために、青函トンネル記念館が作られて竜飛定点へ向かうケーブルカーが体験乗車できるようになっていますので、車が無くても電車とバスで行くことができるので訪れてみてはいかがですか?
青函トンネル記念館・竜飛定点
本州最北端の三厩駅からさらに北へ約15㎞ほど進むと、海底240mにある青函トンネルの防災拠点の竜飛定点(旧・竜飛海底駅)の地上に青函トンネル記念館があります。
青函トンネル記念館入口には天皇皇后両陛下が訪れた記念碑も設置されていて、いつご訪問されたかはわかりませんでしたが、記念碑のデザインが快速「海峡」なので北海道新幹線開業前ということがわかりますね。
本州側に竜飛定点があるので北海道側には吉岡定点(旧・吉岡海底駅)があり、同じように地上には福島町青函トンネル記念館があり、体験坑道はありませんが数多くの展示物と北海道側から見た青函トンネルに関する資料映像を見ることができます。
体験坑道ケーブルカー
青函トンネル記念館に入ってすぐ左正面に受付カウンターがあり、記念館入園料と体験坑道乗車券がセットになった「特別セット料金」を購入しました。
訪れた時のタイミングが良く、25分間隔で運行される体験坑道ケーブルカーの発車時刻でしたのですぐに「青函トンネル竜飛斜坑線もぐら号」に乗車すると、スタッフ2名と3名のお客さんが待機していました。
平日の昼間ということもあり空いていてゆったりと座ることができ、ゆっくりと津軽海峡の海の下240m地点を目指して動き出します。
ケーブルカーらしくかなりの急斜面を下っていきますが、青函トンネル竜飛斜坑線もぐら号が線路の継ぎ目に差し掛かるたびにガタンゴトンと大きな音と共に、振動も激しく写真を撮るのがすごく難しい。
本当はもう少しスピード感ある写真を撮りたかったのですが、これが限界であとはブレブレになってしまいました。
そして9分ほど経過すると体験坑道駅に到着しまし、とても涼しいというよりもちょっと寒いぐらいのトンネル内となっていました。
体験坑道としてのケーブルカー自体はカーブした斜面の上にある体験坑道海底駅までの運行となっていますが、ポイント切り替えにより線路が続くこの先まで行くことができるようになっていて、救急時や災害発生時などには竜飛定点(旧・竜飛海底駅)に北海道新幹線が停車して、乗客の避難場所・脱出場所として活用されます。
体験坑道は、この先に進むのですは無く右側の入口からスタッフの誘導に従って進みます。
青函トンネル記念館体験坑道
体験坑道は青函トンネル工事作業で使われていた「作業抗」と言われる場所で、工事開始から開通までの24年間もの間、数多くの工事関係者が行き来し、使用されていた場所になります。
スタッフの誘導に従って歩いて、展示物に到着すると資料に関しての説明と音声による詳細なお話を聞くことができます。
そして青函トンネル工事に関する資料と共に、実際に使われていた掘削機械や模型など、当時の工事現場を再現している場所を見ることができます。
展示コーナーを見終わると最後に案内される場所が、防護策で行くことができなくなっていますが「旧・竜飛海底駅」へ続く場所で、ちょうど北海道新幹線か貨物列車かはわかりませんが通過している最中で轟音が鳴り響いていました。
そして反対側を見れば、相当先までまっすぐ続くトンネルを見ることができます。
これだけ広いのも、何か事故や災害が起きた時に北海道新幹線上下線で約1,000人の乗客が避難できるように作られているそうですが、当然ながらそのような使われ方をされないことが一番ですね。
あっという間の20分間で、写真を撮りながら歩いていたのでどうやらケーブルカーの出発の時間が迫ってきたためか、観光客が取り残される事故防止の為だと思いますが、常に一番後ろを見守っていたスタッフさんが優しく近寄ってきたので、集団から遅れていることに気づき急いでケーブルカーに戻りました。
そして地上に上がると、坑道入口の自動扉が完全に閉まるまでケーブルカーから下車できないという、完全安全確認がされている青函トンネル記念館体験坑道でした。
展示ホール・ギャラリー
体験坑道とセットで購入したチケットなので、青函トンネルに関する資料などが展示されているエリアも行くことができます。
ちなみに展示ホールとギャラリーのみならば400円で入場できますが、ここまで来て竜飛定点の体験坑道に行かないなんて損ですよね。
1階には青函トンネル工事においての技術的資料が飾られていていますが、正直へえ~って感じで細かいことは難しくてよく分かりませんでした。
2階へ上がる階段の途中から見ると説明書きで書いてあった、正面の赤いリングが青函トンネルの大きさと同じなので大きさがよくわかります。
2階には体験坑道で展示するには小さすぎる道具などがここに展示されていて、青函トンネル関する資料も見られました。
貴重な体験をできたので、新青森駅からちょっと遠いですが機会があったら訪れてみてはいかがですか?
青函トンネル記念館滞在時間
2023年6月14日に新青森駅からレンタカーで竜飛崎へ行く途中に立ち寄り、体験坑道と資料館を見学して食事などはせずに出発したので、青函トンネル記念館滞在時間は60分でした。
実際に訪れた満足度は、北海道側の吉岡定点「旧・吉岡海底駅」がある北海道福島町の「青函トンネル記念館」の両方を見ることができたので大満足でした。
アクセス(電車・バス)
【最寄り駅】JR津軽線・三厩駅
JR青森駅からJR津軽線に乗り約1時間30分・990円でJR津軽浜名駅へ行くことができますが、2022年8月の豪雨により線路などの甚大な被害を受けて運休となり、蟹田駅からは代行バスによる運行となっています。
所要時間と料金は鉄道も代行バスも変わりませんが、運行本数が1日3往復になっています。
三厩駅からは「わんタク」や「外ヶ浜町営バス」で青函トンネル記念館まで行くことができます。
【最寄り駅】北海道新幹線・奥津軽いまべつ駅
東京駅から東北・北海道新幹線に乗り約3時間40分・19,310円で奥津軽いまべつ駅へ行くことができ、わんタクやわんタク定期便や外ヶ浜町営バスで青函トンネル記念館まで行くことができます。
【路線バス】わんタク・フリー乗降区間
JR東日本盛岡支社が地元自治体と協力して運行開始した「デマンド型バス・タクシー」で2024年3月まで実証実験として運行されて、代行バスが3往復しかないので、その隙間に3往復運行しています。
JR蟹田駅~奥津軽いまべつ駅~竜飛崎まで運行され、予約して利用する「わんタク」と予約なしで利用できる「わんタク定時便」どちらも利用できます。
観光客も利用できるわんタクやわんタク定期便を事前予約するとフリー乗降区間内なので、青函トンネル入口広場まで直接行くことができます。
1回乗車500円で利用でき、「大人の休日俱楽部パス」や「青春18きっぷ」の有効日ならば、300円で利用できます。
また、竜飛崎と三厩駅を結ぶ「外ヶ浜町営バス」も運行されていて、約30分・100円で、青函トンネル記念館まで行くことができます。
アクセス(マイカー・レンタカー)
新青森駅から国道280号線で約1時間20分・65㎞ほど、青森空港からならば約1時間50分・約85㎞で、青函トンネル記念館に到着します。
駐車場
青函トンネル記念館の駐車場が無料で利用できます。
お得なフリーきっぷ
2022年の台風被害でバスによる代行運転になっている蟹田駅~三厩駅も利用可能で、青森県内のJR線と青い森鉄道が乗り放題なる「あおもりホリデーパス」が便利でお得です。
また、ETC限定ですが東北エリアの高速道路が首都圏発着で乗り放題になる「東北観光フリーパス」を利用すれば車でもお得になります。
青函トンネル記念館基本情報
住所 | 青森県東津軽郡外ヶ浜町三厩龍浜99 |
営業時間 | 8:40~17:00 |
料金 | 1,500円 |
公式サイト | 青函トンネル記念館 |
駅からバス | 奥津軽いまべつ駅・蟹田駅 |
コインロッカー | なし |
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