青森県内にありJR東日本エリアにある唯一のJR北海道の駅があることをご存じですか?
その駅は本州最北端の津軽半島北部に位置する青森県今別町にある北海道新幹線「奥津軽いまべつ駅」で、JR東日本の津軽線「津軽二股駅」に隣接していますので、乗り換え連絡通路を歩いて5分で移動できます。
ここには「道の駅いまべつ」もあり今別町の新しい観光拠点として、半島プラザ「アスクル」の中には地元名産品やお土産、地元名産が味わえる「れすとらん驛」も併設されていますので訪れてみてはいかがですか?
奥津軽いまべつ駅と津軽二股駅
北海道新幹線が停車する駅なのに秘境駅と言われている「奥津軽いまべつ駅」には、新函館北斗駅行きが1日7本、東京行きが1日5本、盛岡行きが1日1本と全部で13本しか停車しないからです。
そして運良く並行在来線には該当せずJR津軽線として存続している「津軽二股駅」も上下5本ずつの1日10本しか運行がありません。
そして2022年8月の豪雨により線路などの甚大な被害を受けて運休となり、復旧の見込みが立たず代行バスによる1日3往復となっていますので、青森駅から電車では途中の「蟹田駅」まで行くことができますが、その先は鉄道で行くことができなくなっています。
このために青春18きっぷを利用して津軽二股駅や奥津軽いまべつ駅に行くのは非常に難しくなっているので、秘境駅になっていると言われています。
北海道新幹線開通による変化
北海道新幹線・奥津軽いまべつ駅はも元々は、1988年に青函トンネルが開通したことにより運行が始まった津軽海峡線の津軽今別駅として開業しました。
津軽海峡線には津軽今別駅の他に「竜飛海底駅」「吉岡海底駅」「知内駅」がありましたが、全て北海道新幹線開通により津軽海峡線廃止に伴い廃止されています。
津軽今別駅と知内駅は、青函トンネル内を北海道新幹線と貨物列車が共用で使用しているので、列車の退避などのために信号所として現在は活用されています。
そして竜飛海底駅は「竜飛定点」と、吉岡海底駅は「吉岡定点」と呼ばれ、青函トンネル内での非常時に使われる避難所の機能と、青函トンネルを維持するための資材や機械類が置いてある場所が本来の目的の場所です。
北海道新幹線工事が始まる前に「どらえもん海底列車」というイベント列車に乗車した際に、海底駅見学コースがセットになっていて訪れたことがありましたが、現在は本来の目的のみ使用されています。
北海道側の吉岡海底駅の地上部には「北海道福島町の青函トンネル記念館」があり、吉岡海底駅にちなんだ品々などが展示され、本州側の竜飛海底駅の地上部にも「青函トンネル記念館」があり、ケーブルカーに乗車して地下140mに位置する「竜飛海底駅」へ通じる坑道へ行くことができます。
そして並行在来線ではないJR東日本の津軽線「津軽二股駅」は現存していて、北海道新幹線「奥津軽いまべつ駅」と隣り合う形で乗り換えが可能な駅となっていますので、JR東日本の駅とJR北海道の駅が隣接する珍しい駅となっています。
津軽線・津軽二股駅
「道の駅いまべつ」や「奥津軽いまべつ駅」と隣接している駅ですが、駅舎も無く1面ホームがあるだけの寂しい駅です。
すぐ隣には高架で見えづらいですが、北海道新幹線が停車する奥津軽いまべつ駅で立派な跨線橋で乗り換えられるようになっているにもかかわらず、ホームから見える使われなくなってしまった為に錆びてしまったレールが、より一層寂しさを増幅されて感じさせられました。
JR津軽線は、ここ津軽二股駅から終点三厩駅まで続いているのですが、台風被害が大きく復旧作業も始まらずに放置されているので、もしかしたらこのまま津軽線が廃線になってしまうかもしれないと思うと、この光景がなんだか悲しくなってしまいました。
そんな感傷に浸っていたら、ゴー!という音が聞こえてきたので音の方向を見ると、わずかに見えた北海道新幹線のH5系車両が錆びたレールの横を走り抜けていく光景が、ここに立っていた為なのかなんだか悲しく感じました。
もしかしたら本当に廃線になってしまうかもしれないので、興味のある方は早めに訪れないと見られなくなってしまうかもしれませんよ!
道の駅いまべつ「半島ぷらざ アスクル」
津軽二股駅の隣には「道の駅いまべつ」があり、訪れた時間帯がちょうどお昼ご飯時ということもあり「れすとらん驛」は混雑していて満席!
その為に地元名産のお土産屋さんを見ながら時間を過ごすことで、意外と待ち時間が苦になりませんでした。
やはり旅の楽しみは地元名産品を味わうことで、メニューを見ると「いまべつ牛押し!」なので、いまべつ牛ステーキは3,200円という価格は高価すぎて手が出なかったので、いまべつ牛を使用したラーメンと牛丼という庶民的な昼食にしました。
野菜もたっぷりで、牛肉もゴロゴロ入っていて、いまべつ牛から出る出汁の為か使用している味噌の為かわかりませんでしたが、スープがとてもおいしく完食。
牛丼の味付けもちょうどいい甘さとつゆだくで、箸ではご飯を食べることができずスプーンがちょうどいい。
みそ汁と漬物もセットで、温玉が味変できて大満足でした。
「れすとらん驛」は年中無休で11時から16時まで営業し、お土産屋さんは9時から19時まで(冬季18時)営業しているので、休憩ついでの場所としてはおススメですよ。
奥津軽いまべつ駅
津軽二股駅と半島プラザ・アスクルから奥津軽いまべつ駅へは連絡通路が繋がっていて、無料の屋内駐車場・待合室も繋がっています。
奥津軽いまべつ駅舎に入ると階段とエレベーターがあり、3階建てのはずなのですがどう見てももっと高さがありそうに見えるのも間違えではなく、高さ25mもあり、階段も115段もあります。
駅本体は津軽線・車両基地・貨物列車用の待避線を跨いでから北海道新幹線のある改札建物になるので、高い位置にあるガラス張りの眺めのいい跨線橋を渡って行くことになります。
跨線橋を歩いていたら運良く貨物列車が通過している最中でしたので、新幹線の横を走る姿を見ることができました。
2016年開業なのでとても綺麗な駅舎でしたが人が少ないどころか訪れた時間帯の理由か、駅構内には誰もいない状態で貸し切り状態で、改札前にはフォトスポットなのかH5系新幹線のパネルが置いてありました。
そして今回の旅の記念に奥津軽いまべつ駅の窓口で「青函トンネル開業35周年」と「北の大地入場券」を購入して大満足でした。
記念きっぷも手にしたので、次は北海道新幹線が青函トンネルから出てくるところが見られる「青函トンネル入口広場」へ向かいました。
今回は時間の関係で訪れることができなかった、北海道・北東北の縄文遺跡群の「大平山元遺跡」を訪れる際には、また立ち寄りたいと思った道の駅で、おすすめスポットなので訪れてみてはいかがですか?
奥津軽いまべつ駅と津軽二股駅滞在時間
2023年6月14日に食事とトイレ休憩と記念きっぷを目的にレンタカーで訪れたので、奥津軽いまべつ駅と津軽二股駅滞在時間は40分でした。
実際に訪れた満足度は、鉄道好きならば満足できると思いますがそうでもない人には、ただの道の駅かな?
アクセス(電車・バス)
【最寄り駅】JR津軽線・津軽二股駅
JR青森駅からJR津軽線に乗り約1時間20分・990円でJR津軽二股駅へ行くことができますが、2022年8月の豪雨により線路などの甚大な被害を受けて運休となり、蟹田駅からは代行バスによる運行となっています。
所要時間と料金は鉄道も代行バスも変わりませんが、運行本数が1日3往復になっています。
【最寄り駅】北海道新幹線・奥津軽いまべつ駅
東京駅から東北・北海道新幹線に乗り約3時間40分・19,310円で奥津軽いまべつ駅へ行くことができます。
【路線バス】わんたく・奥津軽いまべつ駅バス停
JR東日本盛岡支社が地元自治体と協力して運行開始した「デマンド型バス・タクシー」で2024年3月まで実証実験として運行されて、代行バスが3往復しかないので、その隙間に3往復運行しています。
JR蟹田駅から奥津軽いまべつ駅までは約1時間30分・500円で利用でき、予約して利用する「わんタク」と予約なしで利用できる「わんタク定時便」どちらも利用できます。
また、「大人の休日俱楽部パス」や「青春18きっぷ」の有効日ならば、300円で利用できます。
アクセス(マイカー・レンタカー)
新青森駅から国道280号線で約1時間・45㎞ほど、青森空港からならば約1時間30分・約65㎞で、奥津軽いまべつ駅に到着します。
駐車場
道の駅いまべつの駐車場が無料で利用できます。
お得なフリーきっぷ
2022年の台風被害でバスによる代行運転になっている蟹田駅~三厩駅も利用可能で、青森県内のJR線と青い森鉄道が乗り放題なる「あおもりホリデーパス」が便利でお得です。
また、ETC限定ですが東北エリアの高速道路が首都圏発着で乗り放題になる「東北観光フリーパス」を利用すれば車でもお得になります。
道の駅いまべつ基本情報
住所 | 青森県東津軽郡今別町大川平清川87-16 |
営業時間 | 9:00~19:00 |
料金 | 無料 |
公式サイト | 道の駅いまべつ |
駅からバス | 奥津軽いまべつ駅 |
コインロッカー | 奥津軽いまべつ駅 |
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